内田入道玄叙の策・2

動き出した島津の兵に、宗茂もまた島津軍の城攻めが開始される事を察知しました。この時宗茂は何を思ったのでしょう。父・紹運のごとく城兵達と共に、討ち死にしても大友家への忠誠を守るつもりだったのでしょうか。

「殿、某にお任せいただきたい」

この時宗茂の側に進み出たのが、内田入道玄叙。あの立花道雪も一目置いていたと言われる智将であり、軍師的存在の将です。玄叙はその策を宗茂に説明すると、翌日、馬に乗って島津軍の陣へと向かいました。

「和議を講ずるために参り申した。ここにある我が主君立花宗茂公の意向をしたためた手紙を見て頂きたい」

半信半疑の忠長はその手紙を受け取り、中を見ました。そこには城を明け渡して降伏をする事。ただそれには準備が色々あるので数日の猶予を頂きたいという事が書かれてありました。立花城の降伏は願っても無い申し出ですが、この手紙をそのまま信じて良いものか・・・。

「ついてはこの玄叙が、降伏の日まで人質として此処に留まる所存にございます」

悩む忠長を決定させたのは、玄叙が人質になるという申し出でした。流石にこれほどの人物を捨て石にはしまい、忠長は宗茂の降伏を受け、数日の猶予を与える事を了承しました。