大軍ゆえの失態

予期せぬ赤星隊の猛攻と、畷に進む事しか出来なくなった軍、そこに討ち込まれる島津の鉄砲隊による一斉射撃、油断による防衛策の放棄、積み重なっていった事態は非常に重くなって龍造寺軍先手を襲います。壊滅した龍造寺軍先手は当然ながら撤退を始めます。

ですがここで再び、大軍と畷が敵となって撤退すら阻みました。

事情が分かっていない後続部隊が次々と狭い畷の報に押し寄せてきたのです。撤退できないまま押し出される形で鉄砲隊の餌食になる先行部隊、そして押し出てきた後続部隊もまた、訳の分からぬまま鉄砲隊の的となるだけでした。そうこうしている内に後続部隊もやっと先行部隊がどんな被害を受けているか悟り、その一部が左右へと迂回を始めました。ですがここは湿地帯。周囲に広がるのは足場の悪い泥田です。

足を取られた部隊の機動力はあっという間に失われ、その場に立ち往生する形になってしまいます。その上そこを狙い撃ちしてきた連合軍の別働隊に襲われ、こちらもまたことごとく討ち取られてしまうのでした。

家久もまた連合軍の優勢を見るや大木戸より出陣、既に軍の統制を亡くした龍造寺軍がこれに対応できる訳もなく、もはや事態は島津軍による一方的な殺戮の場と化してしまったのでした。