島津方の降伏勧告

討ち死にを覚悟して岩屋城に籠る紹運に、島津方より降伏勧告が届きます。名将と名高い紹運と戦う事は島津方にとっても惜しい事だったようで、三度にも渡って島津方より降伏勧告が下されたようです。そのひとつにはこうあります。

「長年に渡る高橋殿の忠義と今その死をもって城を守ろうとするお覚悟は敵ながら真にお見事。しかし貴方の主君である大友親子はその忠義に値する方とは思えず、対するに我が主君島津義久様は信義をもちて人に接する方であり、今や九州の覇者たるお働きを成されております。城兵の助命と本領安堵を取り計らいますので降伏して城を明け渡しては如何でしょうか」

これに対して紹運は

「生者必滅、盛者必衰は世の習い。ですが主家が勢いのある時には忠義を尽くし、衰えたる時に命を捨てる事を惜しむとあっては武士の名折れ。その受けた恩を忘れては畜生になり下がるでしょう。逆にお聞きしますが貴方は島津家が御家の滅亡時には命を惜しみ、我が命可愛さに他家に走るのでしょうか?私はそのような事は出来ぬと考えております。」

見事にこう言い切った紹運には、敵味方区別なく称賛の声が上がったそうです。紹運の父もまた大友家に尽くし、一族の殆どがその窮地に奮戦して命を落としています。義理固く、忠節に溢れた一族だったのでしょう。


2014年4月28日 島津方の降伏勧告 はコメントを受け付けていません。 九州