フロイス日本史より、黒木攻めでの一コマ

さて今回は猫尾城攻めについて、あのルイス・フロイスが書いた日本史の中から、立花道雪に関わる一つの逸話を紹介しましょう。フロイスは宣教師で織田信長など数多くの戦国武将と交流し、その目線から書いた日本史がいくつも残っています。ですが彼は少々性格に何があり、キリシタンは良く書くが仏教徒やキリシタンで無い人は非常に悪く書くなど色眼鏡がかかって書かれているので参考にする際にはご注意ください。

さてその道雪ですが、もちろんキリシタンではありません。ですがフロイスはこれについて老年ではあるが非常に勇敢であり、難なく敵中を突破していったなどと書かれています。そんな中である一コマ。

「この老人は深い思慮を備え、戦においては著名な指揮官であったが、異教に凝り固まっていたのでデウスのことを嫌悪していた」初っ端からフロイス節がやや唸ります。

この陣中ににおいて、父親に従ってキリシタンの若者が首にロザリオをかけて出陣していたようです。父親は「道雪公はキリシタンを好まれぬので、隠してお会いするように」と言いつけたのですが、この息子、道雪との面会時にわざと取り出せて見せました。父親は赤面して息子を叱りつけ、道雪に頭を下げました。ですがこの時、道雪が答えて曰く、

「御懸念には及びませぬ。何故なら、優れた兵は初志貫徹すべきであり、自分の意思を変えるものではないからです」

正に名将たる所以。この人物が後に西国一といわれる立花宗茂を育て上げた立花道雪という人物であり、その人柄を窺わせる話ですね。