元就と妾とその間男

今回は妻は妻でもお妾さんの方の妻です。それも毛利元就の妾のお話。中々にドロドロした逸話ですので、ご注意を。

さて元就の囲う妾のもとに、忍んで通う男がありました。名を木原兵部少輔といって、世に聞こえた大力の剛の者です。

これを知った元就は木原を誅殺しようと画策します。そこで誰にやらせるかが問題です。木原も手練れ、しかも主君の女に手を出している負い目があるので用心しているはず。日頃から勇名を馳せている者に申し付ければ、かえって仕損じるかもしれない。

そこで元就は、まだ十六歳になったばかりの粟屋源二郎という者にこれを命じました。華奢で容姿端麗な源二郎に想いを寄せる者は多く、木原もその一人。この少年になら用心を解くだろうと考えてのことだった。

さて源二郎が元就の命を承って退出すると、木原は碁を打っているところでした。源二郎が戯れに刀を抜き、木原の肩に押し当てて「上意ぞ」と言って笑います。木原は「また源二郎が馬鹿を言っておるぞ」と、気にもかけずに碁を打ち続けたので、源二郎は今度は刀を振り上げて「上意ぞ!」と言って袈裟懸けに振り下ろしました。これにはさすがの木原も刀の柄に手をかける間もなく、その場に倒れ伏して事切れたということです。

何が恐ろしいって、家臣の色恋を把握しているだけでなくそれを利用して確実に弱点を突いてくる元就ですよ。なんで木原もこの元就の妾に手を出したのか・・・まあ浮気はスリルがなくちゃ続けられないもんですからね。

世間一般の皆さんはこんな風に、上司の奥さんに手を出したりしないようにしましょう。え、しない?そりゃそうだ!