元春の嫁取り(尚、周囲への相談はナシ)・前

さて吉川家へ養子に出されることになった元春。その背後には色々な大人たちの思惑が絡んでいましたが、元春はあることを考えていました。

嫁取りです。

戦国時代にお嫁さんはとても重要です。もしかしたら先に母親を亡くし嘆きまくる父・元就に触発されたのかもしれませんが、ともあれ年頃ですし嫁さんを貰うことにしました。周囲には特に相談もせずに。

だからといって手当たり次第に嫁を貰うわけにはいきません。毛利家と吉川家を盛り立てるようなお嫁さんが必要です。

「そういえばあの口うるさい(元春は五龍局とあまり仲が宜しくなかったようです)姉は敵対してた宍戸家に嫁に行って、その後毛利家と宍戸家は仲が良くなったな。しかも宍戸の義兄上も父上や兄上を助けてくれて信頼されてるし。そうだ、俺も前から敵対してて強い家の娘を嫁さんに貰おう!」

さてそんな家が一体どこに・・・いえ、ありました。熊谷家です。

熊谷家の当主・熊谷信直は豪傑で有名で、尚且つ嘗ては毛利家と敵対していた関係です。それもその筈、熊谷家の先代当主は安芸守護職武田家と共に毛利元就と戦って討ち死にしていました。しかしそれは過去の話、この頃は毛利近辺の土地は落ち着いてきていますし、上手く頼み込めば話がまとまるかもしれません。相手も娘の嫁入り先を探していることでしょう。

なぜならこの娘、大きな問題があったのです。