兄の手紙を読んで、弟(二番目)

さて前にまるで遺書のようなネガティブさを感じさせる手紙を書いた毛利隆元についての逸話を紹介しました際に、弟、小早川隆景の反応があると書きましたのでここでご紹介しましょう。兄の死後「あの手紙」を読んだ、小早川隆景からの書状です。

小早川隆景書状

書簡を拝見致しました。常栄(隆元)の書き置き数通を読みましたが、誠に是非に及ばぬ次第であります。これ程までに思い詰めていたとは、言うべき言葉もありません。おおよそ全ての事は紙面から伝わりましたので、更に論ずるまでもありません。

今世、来世の二世までもあなた様にお頼み申し上げておりましたようですので、安芸に上国されて隆元のために一寺を建立して頂く事を肝要に思います。このこと、私と元春も力の限りを致すつもりでおります。

元就の御心底についてはお察し下さい。

一寺建立の儀については急ぎお願いしたいとの事であります。詳しくは昇蔵司に申し含めておりますので、よろしくお願い致します。恐惶謹言。

卯月十一日 隆景 (花押)

あの普段から冷静さを漂わせている小早川隆景でさえ、兄の死後は狼狽えて「毛利家は終わった!」と叫んでいたそうです。まあ隆元が死んで一気に毛利家は傾きましたので(以前の記事参照)、仕方のないことですね。