厳島合戦と琵琶法師・前

話が少し先走ってしまいましたが、厳島合戦の話に戻りましょう。

元就が座頭衆と言う琵琶法師の集団を組織していたのは前にもご紹介しましたが、陶晴賢もまた、一人の琵琶法師を間諜として元就の元に送り込んでいました。この琵琶法師は元就に気に入られ、様々な情報を陶側に流したため、元就側の情報は陶に筒抜けとなってしまっていました。

しかし、周辺に間諜が入り込んだことに気づいた元就は先に迎えたその琵琶法師が怪しいと気づき、逆にその法師を利用して偽の情報を敵側に流すことにしました。

先ず陶配下で堅城、岩国城城主の永来丹後守がこちらに内通した。と、偽の情報をかの法師から陶晴賢に流した上に更に岩国へその物証となる偽の書状を送り、それをあえて陶側に奪われるよう手配しました。自らの間諜からの情報と元就の偽手紙に引っかかった陶晴賢は激怒して名将としても知られる永来丹後守を殺害してしまいます。

計画が成功した元就は更にその法師を自分の側近として厳島合戦直前の軍議にも参加させました。そこで元就、

「陶軍に厳島に渡られると困るなー、厳島に作った城はすっごくちっちゃいし、制海権取られて海から攻撃されるし困るなー」

「陸路で草津・廿日市に攻めてくるなら岩国の弘中隆包がうちに寝返ってくれるから、助かるんだけどなー」

と言いました。モチのロン、全部嘘です。