大内夫人と浮気相手へのラブレター

さて続きまして今回も大内義隆の正室殿のお話です。

大内義隆が妻に内緒で通っていた女性がいました。 その女性に恋文を送ったのですが、使者の者が間違えて義隆の正室に持っていってしまいました。しかし正室はこの恋文を見て、歌を詠んでこれをその女性に送りました。

「頼むなよ 行く末かけて替らじと 我にもいひしことのはのすえ」

(期待してはいけませんよ。 いつまでも君への気持ちは変わらないって、それは私にも言っていたことなのですから)

男性の方は何とも耳が痛くなったりはしませんか?(笑)

さてこの話には続きがあります。正室殿はこの時、夫・義隆にもこんな手紙を送っています。

「思ふこと ふたつありその浜千鳥 ふみちがえたる跡をこそ見れ」

「浜の千鳥が2つの方向のどちらに行こうか迷っていたのが行きつ戻りつするその足跡から見て取れるように、あなたが間違えて送った手紙から私とあの人との間で行ったり来たりしているあなたの心が見て取れたのですよ」・・・という事でしょうかね。

これは「踏みちがえたる」と、「文違えたる」がかかっています。ムキーッとなりそうな場面なのにこんなウィットに富んだ文を送るなんて知的で博識な女性だったのでは、と思わせますね。世の女性達もこんな場面に遭遇したら、敢えて怒らずに接してみては・・・?

そんな今の世にもありそうな大内義隆と正室の方のやり取りでした。