宗像氏と恨みの怨念5

宗像氏貞が跡を継いだ後は、その母である側室の方も主城の白山城に移り住んだようです。ですがこの側室は正氏の正室の山田の局と、その娘で先代当主の妻である菊姫の存在を日頃から邪魔に思っていました。二人は今や白山城から追い出されて、山田村という所で少ない侍女たちを連れて暮らしていました。

元は側室ですので、正室の身分であった二人が憎らしかったのかのかもしれませんし、はたまた息子である氏貞の今の立場を脅かすのではと懸念したのでしょうか。ある日側室の方は御家人衆らに命じてこの母娘を殺害させました。この時屋敷にいたのは侍女を入れて六人の女達、彼女らは無残にも惨殺され、遺体は宇原の辻に運び出されて穴に埋められて痕跡も残らぬようにその上を踏み固められました。ここまでした事に恐怖すら覚えますね。

その上この時、菊姫の夫である氏男の父・氏族とその妻、そして三歳の幼い子供達まで田楽刺しにされて殺されるという惨たらしい殺し方をされたそうです。こうして側室の方は目障りな宗像一族らを徹底的に排除する事に成功し、息子の氏貞以外の宗像の血を絶やしつくしたのです。こうして氏貞は母親によって、その当主の地位を固めるに至ったのです。