幸松丸の後見人・2

元々高橋の援軍として参加していた元就は、久光の死後単独で弔い合戦を起こします。この戦いから、元就の謀略の力が見せつけられていきます。

まず元就は加井妻城を包囲して、兵糧攻めを始めます。

しかし城主である青屋友梅もさる者。水や食料が尽きるのを待つ元就方に対し、見えるところで米を馬にかけたり、遠目には水で馬の体を洗ったように見せかけてました。兵糧や水が多くあると見せかけ、元就軍の戦意を削ごうとしたのです。

これを見た元就軍、その策に嵌まり撤退や作戦の変更を申し出る者も多数いましたたが元就はそのまま兵糧攻めを継続。そして数日後、元就は配下の井上光親を軍使として城内に送りました。

城主の青屋友梅は使者として訪れた光親を大いにもてなしました。その上自らの趣味は馬であり、長戦の慰めに見せてさしあげようと、光親の前に数頭の馬を引き出し、盥になみなみと満たした本物の水で馬の体を洗い始めます。更に雑兵が無数の米俵を運ぶ様子を見せつけました。これを見た光親、自陣に戻るとその有りのままを元就に報告しました。

光親から城内の様子を聞いた多くの将兵は、敵方に水も食料もまだ大量にあると思い慌て始めます。ですが元就は一人、冷静に状況を判断していました。