良き事の後には悪い事がやって来る

さて今回はとある公家の話です。

いきなりですが公家の大宮伊治は金に困っていました。元々が中級公家なのでそれほど裕福でも無い上に、政敵であったの壬生家とのポスト争いに負けて官職を独占できなくなったのです。戦国時代は公家達が金に困っている話がいくつもあります。

さて貧窮していた伊治の元に一発逆転のとんでもない幸運が舞い込んできました。彼の娘が西国の王とも言える大内義隆の嫡男を産んだのです。本来、義隆には万里小路家から迎えた正室がありました。彼の娘はその正室に仕えていたのですが、その美しさから義隆の側室となっていました。しかし大宮の家では格が違いすぎる相手、どうなる事かと思っていたがその娘が寵愛されて世継ぎの母となった、つまり伊治は大内の外祖父となったのです。

この時代、公家が羽振りの良い武家を頼るのは珍しくありませんでした。まして伊治は別格のポジションについたのです。伊治は遠慮なく何度も山口に下向しては贅沢三昧を楽しみました。山口には他にも流れてきた公家がたくさんいましたが、例え家格が上でも山口では伊治のご機嫌を損ねることは出来ない状態でした。まさにこの世の春を謳歌する伊治。

こんな事をしていた伊治は陶方に恨まれ、大寧寺の変の際に真っ先に殺されてしまったそうです。良い事の後には悪い事が来るもの、しかしこの話は何より調子に乗ってしまった事が一番いけなかった、という話な気がしますね。