謀聖と山勘の策謀・3

山中勘充はこんな嘆願をしました。

「私は尼子経久の城、月山富田城を良く知っております。そのため、願わくば私に精鋭200の兵をお付け下さい。その兵にて夜討ちを行い、私のこの鬱憤を晴らしたく思っております!実は尼子の一門の中に三人、私と思いを同じくする方々がいますので彼らと共に立ち上がれば経久の首を討つことは最早たやすい事、どうかご協力頂きたく思います!」

その語り口の頼もしさに三沢は200処ではなく、三沢家でも屈指の精鋭達を選びぬいて500の兵を山中勘充に授けました。

「年来の謀略、叶ったり」

さてそう喜んだのは山中勘充であったか、尼子経久であったか・・・。

三沢勢500を率いて月山富田城へ急ぐ山中勘充。一行は息を殺し、夜襲にて尼子家を滅ぼさんと山中勘充の後に続きます。その一行が城へ近付いた時、山中勘充は振り返ります。

「私はこれより潜めてあった一族の者達を率いて参ります。なので貴方がたは今しばらく、この場にて潜んでおいて頂きたい。では行って参ります」

こうして山中勘充は一行を置き、その軍より離れていきます。案内役の山中が軍を離れたので、暫く息を潜めておくかもう少しだけ上がっていくかと話し合う三沢軍。そして、闇に乗じて兵は動きます。