ちょいと拝借

今回は久しぶりに官兵衛のお話をしましょうか。これは秀吉の中国大返しの時の逸話です。

 

中国大返しの際、官兵衛は小早川隆景らに「旗を20ほどお貸し下され」と申し出ました。この申し出を毛利、小早川方は不審に思いましたが、何度も頼みこまれた事と隆景自身が「まぁいいんじゃね」とOKを出した事で貸し出す事になりました。

その後、秀吉は宇喜多秀家の家老達に備前の片上まで見送りして貰いましたが、そこでも官兵衛は彼らから旗10本ばかりを借り受けました。

そして兵庫あたりにまで到達すると、毛利宇喜多から借り受けたこの旗達を秀吉の陣先に立てました。これは敵方から物見が出た時、そして合戦の時に毛利宇喜多の両家が秀吉に付いて先手として上がってきたように見せかけて、敵の士気を削ぎ味方の士気を増す、という策略だったのです。

これを見た秀吉は大喜び!

「若き者達よああいう事を見て後学にせよ!合戦というものは謀で勝つものである!敵を斬り、首を取るなどというのはわずかなる匹夫の働きで、誰にでも出来る事だ。官兵衛の今の謀は凡人の及ぶところではない。あのような手立てを行う事こそ誠の大切と言うべきものぞ!」

と激しく褒め称えました。

こうして官兵衛の策略と秀吉の言葉に士気を上げながら、明智光秀の軍勢を破る事になったのです。子供騙しなようでいて、実際にこんな所でこんな事を思いつくのは、官兵衛は流石と言う他はありません。勿論、それを察して皆を鼓舞した秀吉もまた、策略家と言わざるを得ませんけどね。

 

2014年3月2日 ちょいと拝借 はコメントを受け付けていません。 黒田官兵衛