名人久太郎・戦場にて

さて今回もまたもや名人久太郎シリーズです。打てば響くような程の人使いが上手い名人久太郎こと堀秀政ですが、彼のその人使いの上手さは日常に限った事ではありません。戦上手なために名人久太郎と呼ばれたのだ、という話もあります。今回はそんな名人久太郎の戦場でのお話。

当時合戦での陣中では、夜の間、特に風や雨の強い時には「陣泥棒」という武具や兵糧などを盗む盗賊が多く存在していたという。当時の武将達にとっては時として敵よりも警戒せねばならない存在だった陣泥棒だが、秀政の陣は陣泥棒の被害にあう事はなかったと言われています。それは秀政の一言が決め手でした。秀政は常日頃より、見張りの兵士達にこう申しつけていたそうです。

「今宵は風が強く、陣泥棒たちにとっては絶好の好機であろうな。だがもし陣泥棒が来なくても自分が隙を見て泥棒に入るので、気をつけておくように」

大将直々に言われては見張り達も厳しく警戒せざるを得ません。秀政はこう申しつける事で、陣泥棒を防いだと言われています。

一言で相手の心を動かすと言っては言いすぎかもしれませんが、この秀政の物言いはある意味人心掌握術につながっていると思うのは私だけでしょうか。ともあれ名人久太郎、己が泥棒になって?陣を守る、というお話です。

 


2014年3月7日 名人久太郎・戦場にて はコメントを受け付けていません。 新着